Manufacturing Process of Textile
~生地ができるまで~
今回のリコメンドは生地が出来るまでシリーズ第1回目になります!!生地が出来るまでの過程を追っていきたいと思います。記念すべき第1回目のテーマは、、、
生地に色が付くまで
生地が出来るまでには様々な工程があります。その中でも今回は生地に色が付くまでの工程をご紹介いたします。いわゆる色だし!!ビーカー作業になります。
ビーカーとは・・・色の出方や見え方を確かめる作業です。組織や糸使い、素材が変わることによって、同じ染料で染めても色の出方は大きく変わります。そのため、量産の生地を染める前に、小さくカットした少量の生地を染めてサンプルを作ります。この少量での色出し工程が “ビーカー” と呼ばれています。
ビーカー工程の流れ
営業とデザイナーでトレンドを考慮し色を決め、色見本を染工場に渡します。
↑こちらのように染めたい色を、他の生地を使って出していきます。
染工所は特別な機械を使用し、色を分析し数値化します。(即色と呼ばれています。)
分析後は、レシピを決めます。染料をどのくらい入れるのかや、どの染料を使用するかなど。素材によって使用する染料は異なります。
色のレシピが決まると、ビーカー瓶(最近は圧力鍋のような小さな細長い筒のようなものが使用されています。)に染料を入れて、生地を染めます。生地の入ったビーカー瓶(筒)は、専用のビーカー染色機で染められます。染色温度や圧力などを、各生地に合わせて設定されます。一般的に、ナイロン生地であれば、100℃前後、ポリエステルの場合は、130℃前後で染色されます。染色後は、ビーカー用のセット機で乾燥とシワを伸ばします。色が合うまでこの作業を何回も何回も繰り返し行います。
ビーカーサンプルができると依頼主に提出されます。場合によっては一色を数段階(濃度アップ、濃度ダウン等)でとってくださるので、自分たちが依頼したカラーと比較しつつビーカーの色を確認し、色の決定をします。色味などに問題があった場合は理想の色目に近づけるために再ビーカーを依頼することもあります。
こうして上がってきた色で指示したカラーが量産用の生地に染められ、皆さんの手に渡る生地となっていきます!
いかがでしたでしょうか? 今回は生地を織り上げた後に染める後染め工程でしたが、次回は糸の状態で色を付けてから織る先染め、いわゆるチェック等の柄物が誕生するまでの工程を紹介します🌈
ぜひ次回のRECOMMENDもお楽しみに😊!