ウールについて、皆様にもっと詳しくなってもらいたい❕❕
そんなシリーズ第4回目は、”羊の部位による毛の違い”についてです🐏

羊毛の部位、と言われてもピンとこない人も多いはず…!


そもそもウールには、アウターによく使われるコート地のようなかさ高な素材をつくる紡毛と、スーツによく使われるような端正な素材をつくる梳毛という、2種類の糸があります。

※詳しくは↓シリーズ #2 梳毛と紡毛について をご覧ください!!

そのため通常一匹の羊から毛を刈り取ったあと、羊の身体の部位によって適正な原料に振り分けられ、紡績工程に進んでいきます。

それでは、実際にどの部位が梳毛になるのか、紡毛になるのか、簡単な図でご説明します🔎

こちらは羊から刈り取った毛を広げ、上から見た図になります🐏

梳毛原料になる部位=水色の部分
こちらは羊のあばら部分や型、首まわりなどになります。羊が生活している中で比較的汚れが付きにくく、きれいな状態の長い羊毛が取れる部位になります。

紡毛原料になる部位=黄緑の部分
こちらは羊の背中やお尻、脚の部分にあたります。これらの部位は、羊が地面に座ったり寝転がったりといった動作を行う際に、地面の草や土といった汚れが付きやすい部位です。これらは刈り取ったあと、草や植物の種、泥など(繊維業界では羊毛に混ざったこれらを“バー”と呼びます!)を取り除く作業が必要になり、羊毛も短くなります。

こちらの図をみると、梳毛原料も紡毛原料も同じくらいの量とれるような気がしますよね。
ですが、実際にはバーを取り除く際に一緒に取られてしまう羊毛も多く、紡毛は何と羊一頭のうち10%程度しかとることができません、、
羊一頭のうち、90%程度は梳毛原料ということになるのです🐏🐏

ひとくくりに“ウール”といっても、実は羊の身体の部位によって、なり得る素材が変わってきているのです✨原料をたどると奥深いですよね!
刈り取られた羊毛は、梳毛と紡毛の解説にもあったようにそれぞれの原料にあった工程や処理を行い、梳毛糸、紡毛糸に変身していきます👏

皆様、羊の毛が自分たちの着用する“ウール”に変わっていくのが少しずつ想像できてきましたか??
それでは!次回の更新もお楽しみに😊✨