2026 SPRING&SUMMER DIRECTION BOOKインフルエンス

《デザインの力で トとモノとの関係性を再考する》

いい意味で予測を裏切るということに価値が生まれてきている。

世界中の人が同じ情報にフラットにアクセスできる時代において『どこで、誰が、何のために、何をつくっているのか』が問われる現代。効率や便利さと異常な消費の速さに埋もれるものは無限の組み合わせからなる自然のリズムや色・素材・仕上がりの可能性をフィジカルとデジタルの両面から価値観を刺激できるような感性を探る姿勢が重視されてゆく。

一方、後世に残り、世界を照らし続けるものは愛着が芽生え 心を満たし 心に残る。使い手の意識を”所有する”感覚から”ともに暮らす”感覚が求められてゆく。

異質なものを交ぜ合わせ文化や価値観の差を超えた共感によるコラボレーションが次の時代のモノ創りとしていま求められている。

◎会場では2026年春夏シーズンに向けて、3課おすすめするリコメンドクオリティを

集約したコーナーを設け生地とその製品展示を行いました。

◎ミラノウニカ展素材傾向総括

『第40回MILANO UNICA2/4-6』がイタリア・ミラノ ロ・フィエラRHO FIERAで開催されました。

今年は過去最多となる723社が出展し、98カ国から訪れた外国企業数は前年比+30.5%増と、大きな成長を遂げました。特に注目すべきは、初めて来場した外国企業が全体の40%に達した点です。バイヤーの総数は約12,000人にのぼり、そのうち6,476社(前年比+10%)が出展企業でした。さらに、海外バイヤーは約2,500社(+30.5%)が訪問し、全体の6,500社(+10%)の参加に貢献しました。

出展企業の中でもイタリア企業は4,000社以上(+3.5%)と増加し、ミラノウニカの国際的な存在感が一層高まったことを示しています。また、各国からの来場者数も大幅に増加しました。

フランス(+35%)• イギリス(+41%)• アメリカ(+25%)• スペイン(+55%)

• ドイツ(+51%)• 日本(+27.5%)• スイス(+19%)

中国(+14%)• アラブ首長国連邦(+75%)• サウジアラビア(+50%)• ブラジル(+55%)

特にフランスからの出展増加が顕著で、フランスの出展者数は40%増、訪問企業数は213社で最多となりました。

これについて、ミラノウニカ会長のSimone Cancliniシモーネ・カンクリニ氏は「この結果は、ミラノウニカが世界的な素材展として確固たるポジションを築いていることを示している」とコメントしています。

26SSシーズンのトレンド

ヨーロッパやアメリカでは「ジャケパンスタイル」が主流となっており、ジャケット生地やセットアップ向け素材の提案が昨年よりも充実しています。これまでジャケット向けの生地を扱っていなかったメーカーも、新企画として提案を始めており、今後の展開が注目されます。

また、日本市場と世界市場のギャップを埋めるため、「ジャケット以上、スーツ未満」の

新たな素材開発が重要なキーワードとなりそうです。インポート商品の展開において、新しい価値を生み出す要素となるでしょう。

伊、英、仏、トルコ、ポルトガルなど ヨーロッパ中心のメンズ・レディース合わせた素材メーカー約100社以上のコレクションをご提案させて頂きました。