メディア 2022.05.06
23年春夏ドレス向け紳士服地 強みのウールを拡充
繊研新聞:4月28日掲載文
瀧定名古屋は、紳士服地の23年春夏物をスポーツ、トラッド、モードの三つのテーマに、
ウールと合繊の複合素材を充実する。これまでウールに求められた風合いの要素よりも、
吸湿性などの機能性をアピールする。
スポーツでは、東京のライフスタイルをイメージした生地を企画した。合繊100%の
ような風合いとウールの吸湿性を併せ持った、ウール・ポリエステルの生地を、
アウトドアテイストのアウター向けに打ち出す。
ウール混の軽量生地も、セレクトショップなどから、シャツ向けで引き合いが
増え始めている。
トラッドでは、高級リゾートのマイアミで過ごす人々に着想を得た生地を揃える。
ウールとポリエステルに、耐久性に優れたナイロン「コーデュラ」を複合した
生地を出す。適度なハリ感と高級感のある光沢を生かして、主にブレザー
向けにアピールする。オーガニックコットンを使った、タイプライター生地や、
ギャバジン生地もある。
モードでは、モロッコ砂漠を思わせるアースカラーを打ち出す。
90年代のラグジュアリーブランドで使われていた生地を、ウール・ポリエステルで
復刻した。シャリ感のある風合いに折り上げたグレーがかかったベージュの生地は、
90年代の尾州産地の素材の復刻だ。
トレンド化が予想される、レトロ感のあるセットアップ向けに提案する。