メディア 2024.01.22
瀧定名古屋の中国法人 23年内販は増収総益ネット通販顧客向けけん引
瀧定名古屋の中国法人 23年内販は増収総益ネット通販顧客向けけん引
繊維ニュース 2024/1/22 掲載
【上海支局】瀧定名古屋の中国法人、瀧定紡織品<上海>の生地内販事業の2023年業績は、
前年に比べ増収増益だった。
ネット通販ブランド向けの販売を伸ばしたことが貢献した。
全体の業績は減収増益となった。
日本向け事業(生地と製品)がまだら模様となったことが減収の要因だ。
主力事業の生地内販は、新型コロナウイルス禍を厳格に抑える「ゼロコロナ」政策が解除されたことで、
4月ごろより百貨店アパレルからネット通販ブランドまで、
既存顧客向けの回復が鮮明になった。
通年では「ネット通販顧客向けは良かったが、百貨店アパレル向けはまだら模様だった」
と、吉田秀之総経理は話す。
足元の24春夏向けの販売は「好調とまでは言えないが、健闘している」と言う。
内販の主力アイテムは日本製備蓄品で、合繊混の織物がメインだ。
中国ではスポーツブランドを中心にサステイナブル素材使いへの関心が高まりつつあるが、
ファッションブランドが中心の同顧客は
「関心はあるものの、販売が目に見える形で伸びているわけではない」(吉田総経理)。
日本の市場と産地のシュリンクに伴い、日本製は納期長期化やアイテム不足などの課題がある。
そのため、中国備蓄品の開発にここ数年力を入れているが、
「中国備蓄品の販売は大きな成果をあげていない」。
日本製の販売に慣れている営業スタッフが、中国製の販売に自信を持てないことが要因の一つのようだ。
そのため、今年は開発に引き続き力を入れながら、営業スタッフの教育に重点を置く。