メディア 2023.10.10
チャイナビジネス深時代・質、技術、日本流サービスで活路
繊研新聞 2023年(令和5年)9月27日 掲載(抜粋)
チャイナビジネス深時代
質、技術、日本流サービスで活路
日系商社・上海法人の中国事業
低中価格帯は短納期・価格対応へ
24年春から好転に期待
瀧定名古屋の瀧定紡織品上海は、中高価格ゾーンのアパレルメーカー・ブランド
への素材提案を組織的に強化する。
日本品質・サービスを土台に、内販を深耕する。今上期は景気低調を
予測して売り上げ減の計画で臨み、目標は超えた。
ただ重点とした中国オリジナル生地開発、取引先とのコミュニケーションは、
22年秋冬もコロナ感染がくすぶったため思うように進まなかった。
コロナ下3年で、消費者の服の買い場がネットへと変わり、
ブランドもECで売るために短納期可能な素材供給先を選ぶようになった。
納期が長い日本素材では発注量が伸びない状況が進む。
一方、現地の営業担当は中国オリジナル生地の企画・開発より、
日本素材を売ることに慣れているため、在庫リスクへの危機感が薄い。
そのため下期以降はチーム体制で日本品、中国オリジナル両面を準備し、
取引先1社に深く入り込む。
「取引先の選別に拍車がかかる中で、品質と日本流の細かいサービスを明確に推していく」
(吉田秀之取締役瀧定紡織品上海総経理)。
取引先ターゲットは中高価格ゾーンに照準を合わせ、取引社数、1社当たりとの取引増を追求する。