メディア 2020.01.07
オピニオン 瀧定名古屋国際貿易推進部長兼瀧定ヨーロッパ社長
黒田剛臣氏 「スピード」が最も重要
オピニオン 瀧定名古屋国際貿易推進部長兼瀧定ヨーロッパ社長 黒田剛臣氏
「スピード」が最も重要
―輸出事業の現状は。―
北米、欧州、韓国などで順調に伸びています。
生地から製品までのパッケージ提案を、スピード、トレンド、
機能、価格、サステイナビリティー(持続可能性)などを
組み合わせて推進しており、それが奏功しています。
今後も各国の現地法人や関連会社が持つ強みを連動させて
「高付加価値」を提供していきます。
――2020年の海外市況をどのように見ますか。
米国は他国に比べて比較的安定しているものの、米中貿易
摩擦の行方しだいで商況が大きく変わりそうです。
摩擦が解消されても、今まで止まっていた設備投資の影響
は避けられませんしね。
欧州は全体的に景気が良くない。
特に中国向け輸出企業が多いドイツは、中国の景気後退の影響
をもろに受けており、ファッション消費も低迷しています。
半面、グローバルSPAは元気ですし、景気の影響を受けにくい
メゾンブランドも好調を維持するとみています。
――生地輸出拡大にむけたポイントは。
最も重要な要素はスピードです。
例えばグローバルSPAが期待している生地の納期は2~5週間。
われわれのような商社とモノ作りの企業が製販連携を強め
ないと、販路拡大はならないと思います。
生機を備蓄しておくことがその一つです。
ただ、当然ながら不良在庫化するリスクはあるので、目利き
の力や管理、準備の能力を磨かないといけません。
逆に言えば、これからしっかりとできれば、輸出拡大への道
は明るいと考えています。