メディア 2019.12.12
瀧定名古屋 婦人服地 サステとトレサに力点
瀧定名古屋 婦人服地 サステとトレサに力点
グローバル生産も鍵に
瀧定名古屋の婦人服地部門は11月に、国際的な環境認証である
GRS(グローバル・リサイクル・スタンダード)を取得。
これを機に改めて持続可能で追跡可能な
繊維製品の開発、販売を加速する。
同部門のサステイナブル(持続可能な)提案は、
パリの「プルミエール・ヴィジョン(PV)」を通じて
海外顧客を開拓しようとした時から始まったものだが、
「いよいよ日本でも本格化してきた。まだ日本では
認証へのニーズは弱いが、今後は必ず活性化するはず」
とGRS認証の有用性を捉えている。
再生ポリエステルといった環境配慮商材を、
労働環境や倫理面のトレーサビリティー(追跡可能性)も
添えて提案することで拡販につなげる。
サプライチェーンの面でも既に、
日本最大の織布工場、丸井織物(石川県中能登町)や
その子会社で染色加工場の倉庫精練、
ユニチカトレーディングなどとの国内連携も
進展しており、安定供給体制を構築する。
サステイナブル提案としては再生ポリエステルのほか、
ウール原料で動物愛護や土地の健康を担保する
RWS(レスポンシブル・ウール・スタンダード)認証の取得や、
BCI(ベター・コットン・イニシアティブ)のオンラインシステムである
「BCP(ベター・コットンプラットフォーム)に加盟するなど
積極的な取り組みを進めている。
これらサステイナブル素材のほとんどは、レギュラー品からの
置き換えを見越して取りそろえてきたもので、
想定通り置き換え依頼がここにきて増えているという。
中国を軸にしたグローバルオペレーションの
アピールにも力を入れる。
上海に構える二つの現地法人を通じた
人民元決済や自己検反による品質管理が強みで、
生地の備蓄品番も増強。
日本の産地で納期遅れが頻発していることなどを背景に、
縫製までの一貫オペレーションを求める
日系アパレルでの活用が進んでいる。
ベトナムを軸にASEANでも一貫体制を整えており今後も、
国内、中国、ASEANなど最適地生産を求める
さまざまなニーズに対応できる体制つくりと
その訴求に力を注ぐ。