メディア 2019.04.08
瀧定名古屋「持続可能性」へ大きくかじ切る ベターコットン増やす
瀧定名古屋「持続可能性」へ大きくかじ切る
ベターコットン増やす
瀧定名古屋の婦人服地部は、持続可能な綿花栽培を目指す取り組みである
「BCI(ベターコットン・イニシアティブ)」の打ち出しを強める。
欧米ブランドを中心にサステイナブル(持続可能な)調達が
広がっていることを受けたもの。
2月にはBCIのオンラインシステムである
「BCP(ベター・コットンプラットフォーム)」にも加盟した。
同社は昨年秋に、責任あるウール調達に関する自発的な国際基準である
RWS(レスポンシブル・ウール・スタンダード)認証を取得。
今回のベターコットンと合わせ、サステイナブル調達を推進する
グローバルブランドや国内アパレルとの取引拡大を狙う。
BCIは、2005年にWWF(世界自然保護基金)が持続可能な農業を
推進させるために発足させたプログラムで、
「アディダス」「ギャップ」「H&M」「イケア」など
世界的な大手繊維企業がバックアップしている。
11年にはブラジル、インド、マリ、パキスタンで初の収穫が行われた。
供給能力はその後急速に拡大、20年までに世界綿花供給量の30%(500万農家)
に達すると見込まれている。
BCIは認証制ではなく、認可制のプログラム。
綿花の品質や特徴ではなく、綿花の栽培方法のことを指し、
綿花生産の「経済的」「環境的」「社会的」な持続性を
網羅する相対的なアプローチ。
綿花品のサプライチェーン上でベターコットンのオーダーを
発生させることで、より多くの農家で持続可能な栽培手法が採用される。
創出されたベターコットンは、BCCUsというBCIが定めた単位
(綿花1㌔=BCCUs)によって管理される。
BCCUsを取り扱った量がベターコットン創出に寄与した量であり、
どれだけ持続可能綿の育成に寄与できたかのバロメーターとなる。
瀧定名古屋はこの理念とシステムに共感してBCPに加盟。
これまでもベターコットンの取り扱いはあったが、
これを機に「BCIを積極的に使用することで
環境に配慮した綿花の生産に取り組む農家を支援し、
持続可能な社会への貢献に取り組む」と話す。