瀧定名古屋 環境配慮型の素材への
シフトチェンジを加速
瀧定名古屋は昨年から全社を挙げて
サステナビリティーの追求に取り組んでいる。
昨年12月には各課の課長11人によるプロジェクトチームを発足した。
「これまでは各課がそれぞれに売り込んでいたが、
運動しながら瀧定名古屋として世界に発信していく」と
黒田剛臣・国際貿易推進部部長は語る。
2020年春夏は”ウェルネス”をテーマに提案した。
サステイナブル生地に関しては
レンチングのパルプ由来の”リヨセル”、
旭化成のコットンリンター由来の”ベンベルグ”、
ベターコットンイニシアティブ(BCI)のコットン、
RWS認証(ノンミュールジングで動物愛護精神が守られていることを
保証する国際基準)のウール、
リサイクルポリエステルを用いたものを軸にラインアップした。
「”ウェルネス”にはサステイナブル生地の提供に加え、
その生地を使った服を着る人自身が、
地球に配慮したモノを身に着けることで
内面から輝くようにという想いを込めた」と語る。
加えて「商品に広がりを持たせ、ゆくゆくは全てをサステイナブル
商品にする。その準備をしておかなければならない」と語気を強める。
現在の課題の一つは、「リサイクルポリエステルを用いた素材の
安定供給だ。リサイクルペットボトルが原料の場合、
質が異なることも多く、その場合同じ商品の供給は難しい。
綿や麻は天然繊維だから多少の風合いの差にも理解があるが、
合繊の場合理解いただけるかが課題になる」と指摘。
また、リサイクル素材への置き換えの相談も多いと言うが、
「単発ではコストアップする。価格が同じかそれ以下でないと
市場に広がっていかないだろう」。