瀧定名古屋 会社を挙げて環境配慮型へと大きく舵切り
2018.10.10
瀧定名古屋
会社を挙げて環境配慮型へと大きく舵切り:WWD ジャパン
瀧定名古屋は、環境に配慮したモノ作りを本格化した。
きっかけは、北欧進出だ。
3年前からオランダ・アムステルダムに駐在し、
欧州の現状を肌で感じたという
黒田剛臣・瀧定名古屋 国際貿易推進部長兼
国際貿易推進課長兼瀧定ヨーロッパ社長は
「これまではいかに安いか、早いかが求められた。
ところが、北欧市場の開拓に着手すると
環境配慮型の素材を求められ、作る過程の重要性を強く感じた。
これまで当社は環境配慮型の素材を一切扱っていなかった。
しかし、企業の姿勢として地球環境に配慮したモノ作りの
必要性を感じ、本社の社長を説得した。
1年前から社を挙げてサステイナビリティーの
追求に取り組んでいる」と説明する。
PV開幕の3週間前にRWS認証(RWSはレスポンシブル・ウール
スタンダードの頭文字を取ったもの。
ノンミュールジングであること、動物愛護精神が
守られていることを保証するグローバル基準)を取得し、
同社はPVで、RWS羊毛を用いた生地をそろえた。
急ピッチで進め、何とか間に合った。
「ウールの海外販売においては、RWS原料を使ったものに
限られることが多いと感じた」からだ。
加えてポリエステルは再生ポリエステルに替えて提案した。
「RWSウールも再生ポリエステルもまずまずの好感触だった」という。
「2020年までにすべての素材もしくは、
一部の素材をサステイナブルなものに替える
戦略を立てているグローバルブランドも多い。
今回は19~20年秋冬展だが、次の20年春夏展では
さらにその需要は高まるだろう。
また当社は、多くの取引先を持つ。
そういった取引先に、サステイナブルな素材をさらに供給し、
社会が少しでもいい方向に変わればと考えている」と意気込みを語った。