メディア 2025.04.24
瀧定名古屋 26年春夏婦人服地 身近な素材を再構築 凹凸、ドライ、軽さで快適さを重視
瀧定名古屋 26年春夏婦人服地 身近な素材を再構築 凹凸、ドライ、軽さで快適さを重視
繊研新聞電子版:2025年4月22日(火)更新
瀧定名古屋の26年春夏向け婦人服地のテーマは、ブリコラージュ。
身近な素材を再構築し、新しいアプローチで提案する意味を込めた。
暑く長い夏に向けて、肌離れの良い凹凸感、軽さやドライタッチ、機能性を重視する。
色は穏やかな中間色が主役。
グレイッシュトーンにソフトカラーの配色や、
ニュートラルカラーで繊細さやニュアンスを表現する。
気候対応として通気性の高さや快適性を持たせた素材群を揃える。
絽や紗など日本古来の織物を参考に、
生地の目が開いたからみ織りにデニム風プリントを施した。
紙から着想を得たしわやプリーツ加工で立体的なクラフト感を出した生地もある。
リネン、シルク、サマーウールなど天然繊維は、
粗野になりすぎないよう奇麗な艶を出した。
機能性とファッション性を意識した素材群は
撥水(はっすい)性、UV(紫外線)カット、高通気性を備える。
強撚糸や細番手の軽やかな素材が中心。
薄地のサッカー調生地は肌離れの良さを訴求する。
部分的な透け素材のメッシュや、凹凸感のあるワッフル生地もある。
エアリーでフェミニンな素材群は装飾性で魅力を引き立てる。
風に舞うようなファー、軽さのあるパフ、繊細なレース生地でボリュームを両立させた。
明るくポップなクラフト素材群は陽気な夏らしさが漂う。
様々な意匠糸をロングカットしてフリンジのような見え方にしたのは
トルコメーカーによるジャカード。
艶や光沢で未来感のある素材も目を引いた。
メタリックなラメ糸のシャンブレー、液体のように滑らかなナイロンなど。
素材を重視する流れを受け、メイド・イン・ジャパンの上質素材も揃える。
国内産地から厳選した合繊、ウール、綿でセットアップやドレス向けなどを勧める。
会場ではリアルとデジタルを融合した3Dモデリングでの発信、
バイオワークスのポリ乳酸(PLA)繊維「プラックス」との取り組みも見せた。