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2017年4/27 特集2017春季総合 瀧定名古屋社長 瀧昌之氏
  • 繊維ニュース 2017年4月27日

    特集2017春季総合 瀧定名古屋社長 瀧昌之氏

    特集2017春季総合 瀧定名古屋社長 瀧昌之氏

    瀧定名古屋が取り組んできた川上戦略が実を結んでいる。
    2017年1月期で婦人服地が増収増益を果たしたのも川上戦略の進展によるものだ。
    瀧昌之社長は「原料や糸にまで精通することは現在、重要視される企業の社会的責任(CSR)、
    サステイナビリティーにも関連する」とも指摘。 川上戦略をさらに加速させることで半歩先だけでなく、将来を見据えた体制作りに取り組む。

    三位一体のレベル高める

    ―繊維事業の半歩先を考えた際、特に見過ごせない状況変化は何だとお考えですか。


    さまざまな環境変化があり、どうしても目先の対応に追われがちになりますが、半歩先というか、
    将来を見据えて、当社は川上までさかのぼった戦略、モノ作りに精通することに取り組んできました。
    原料や糸にまで精通することは現在、重要視されている企業の社会的責任、
    サステイナビリティー、トレーサビリティにも関連します。
    モノ作りにおいて原材料にさかのぼった品質、出自が求められ始めたからです。

    それが結果的に半歩先を見据えた戦略であり、その姿勢は顧客や消費者の皆さんに安全・安心を
    保障することになります。 もちろん、今はまだ途上です。胸を張れるほどではありませんので、
    さらにスピードアップしたいと考えています。ただ、川上戦略は人材育成で
    あるため、簡単ではありません。
    合理的に進めることもできませんので、回り道でも手間暇を掛けていきます。
    これは将来を見据えた取り組みですし、社長就任時からお話ししている「利は元にあり」
    に通じると考えています。

    また、昨今はCSRがより重視され、欧米はもちろん、日本にもその影響が表れていますので、
    当社も一端を担っているという自覚を持たなければなりません。
    これも広い意味では言い続けてきた「信用一番」に相通じますが、
    より掘り下げて考える必要があります。

    ―さて、2017年1月期単体決算は7期連続経常利益増でした。


    手放しで喜べる内容ではありません。
    一つは減収、もう一つは増益ながら為替相場の恩恵もあったからです。
    円高によりコスト面で縫製品は一息ついたと言えます。
    このチャンスをどう生かすか。
    円安になっても対応できる改革を進められるかが課題になります。

    ―婦人服地は増収増益でした。


    婦人服地は約10年前から、川上戦略によるモノ作りを大きなテーマに掲げてきました。
    人材育成を伴うため数字に表れるには時間もかかりましたが、
    4年前にプロジェクトチームを設け、アクセルをさらに踏み込んだ。
    その成果が表れています。

    婦人服地は尾州産地という生産背景もあって仕入れにとどまり、モノ作りに入り込めて
    いませんでした。そこで川上戦略に挑戦し、原料、糸にまでさかのぼって
    自ら商品企画を行い、生産していただく形に少しずつなってきた。
    途上ですが、その結果と捉えています。
    各課で行っていた糸の仕入れを部門で一括管理したのも4年前からです。

    そこまでできたことで、ステージが一段上がり、機業場と共同でモノ作りができるように
    なったことは大きい。それは当社がモノ作りを理解できるようになったからこそです。
    今後も企画・生産・販売の三位一体のレベルを高めていきます。

    一方、減収増益となった紳士服地は企画・生産・販売の三位一体の展開により顧客の皆さんと
    取り組みが出来ており、安心感を持っていただけています。
    コストが少し高くても、当社に任せば安心だと考えていただける信頼関係、そして新しい
    商品に挑戦し、新企画を提案できる体制になっていることは大きいですね。
    川上に精通するとはまさにこのことです。

    ―服地の海外販売にも力を入れています。


    前期は欧州向け、特に主力のドイツが景気低迷と為替の影響で落ち込みました。
    その面では取り組みではなく、取引にとどまっていたのかもしれません。
    ですからオランダ・アムステルダムに設けた駐在員事務所に通じて、従来と
    異なる取り組みを始めています。まだ数字に表れていませんが、手応えはあります。
    アムステルダム駐在員事務所を通じてスカンジナビア諸国やスペインの開拓も進めます。

    米国向けも伸びていますし、アジアは韓国や中国向けが順調ですが、
    海外販売はマーケットがあるから攻めるという考えです。
    国内主体であることに変わりはありません。

    ―今年1月、ベトナム・ホーチミン市に現地法人を設立しました。


    ベトナムは当面、市場開拓よりも仕入販売が主体となります。

    ―再構築中の縫製品はいかがですか。


    14年から新体制となり3年が経過し、成果が表れています。
    新顧客の開拓も進み、それに伴う企画提案力、生産体制の再整備も進みました。
    円高効果以上の増益にもなっています。課単位では前期、増収増益になったところも
    あります。ただ、点でしかありませんので、今期は面に広げ「円高過剰適応体質」
    を転換し、円安でも耐える筋肉質の事業体質を目指します。

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