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2014年10月23日 秋季総合トップインタビュー 専門商社編
  • 繊維ニュース 2014年10月23日

    秋季総合トップインタビュー 専門商社編
    /瀧定名古屋社長 瀧昌之氏

    国際取引拡大へ人材育成
    円安化の構造変化も覚悟

    瀧定名古屋は2014年1月単体決算で、4期連続の増収を果たし、2けた%増益を計上した。
    今年度上半期も前年同期比10%弱の増収。
    増収幅ほどではないが利益も増加している。
    リーマン・ショック直後に全社プロジェクトとして取り組み始めた輸出も、成果を上げ始めた。
    生地貿易を世界的に行う事業に発展させたいという。

    -上半期(2~7月)の業績は。

    増収、増益です。ただ、増収幅ほどの増益にはなっていません。
    10%弱の増収で、なんとか増益になったという感じです。

    -中国生産についての考え方を。

    近年についていえば、中国生産を減らしてはいません。
    増収分がアセアン地域に行っているという形です。
    中国の縫製レベルは安定していますので、なくてはならない拠点です。
    ある程度付加価値のある商品は中国で生産するという形は変わらないと思いますね。

    -東南アジア強化の手法は。

    今は、パートナーと組んでという形ですね。
    資本は入れていませんが、融資とか、設備、資材の提供ということを行っていますので、
    合弁に近い形になっています。
    株式を買うということまではしないだけで、かなり資金は投入しています

    -合弁にはしないという方針があるのですか。

    いえ、たまたまです。
    先方から要請があり、利害が一致すれば合弁でもかまいません。
    ただ、経験則では、パートナーと互いに厳しいことを言い合う関係の方が、
    ウィン・ウィンになります。
    一体化すると、責任のなすりつけ合いになりがちです。
    作る方は売ってくれない、売る方はいいものを作ってくれないと。

    -今期に入り、欧州向け輸出が3倍、米国向けも2倍になっていると聞きました。

    ベースが小さいですから。
    持ち帰りを除く純輸出は今期、20億円ほどになると思います。
    どうせやるなら、5年以内に100億円規模にしようと社内では言っています。
    極力日本で作って輸出してほしいのですが、お客さんの要望によっては
    日本で作れないものもあるので、韓国や中国で作ることもあります。
    もちろんその場合も、企画は日本で行います。

    2007年に米国向けにコート地が売れたので、紳士服地の1部門として立ち上げ、
    その2年後に全社プロジェクトにし、5人でスタートしました。
    リーマン・ショックの影響でどん底だった時期です。
    超円高でしたが、将来に備えて人脈作りを進めました。
    それが今、ようやく芽が出てきました。スタッフは今7人です。

    -なぜリーマン・ショック直後に輸出強化の方針を打ち出したのですか。

    国際的な取引を増やしたいからです。
    国際貿易推進部が今輸出を担当しているのですが、
    その本部は欧州に移るかもしれませんし、ニューヨークに移るかもしれません。
    そこで、世界中の生地をトレーディングしてほしい。
    そういうことをやれる人材を育てたい。その取っ掛かりが日本からの輸出ということです。
    そういうことが好きな人材をこの部隊に集めました。
    どこまで通用するのか、やらせてみたい。
    志望する若手がいたので、彼を課長にしてやらせました。

    -組織に人を合わせるのではなく、人に合わせて組織を作るとおっしゃってましたね。

    そうです。それが我々のテーマです。組織はいかようにも作れますので。
    今回の輸出部隊はまさにその考え方で作りました。
    もちろん、国内部隊がしっかり頑張っているからこそ、こんな冒険ができるわけです。
    それは常に強調しています。

    -円安が進行しています。

    昨年の円安は、問題点を浮き彫りにするきっかけになったという意味では、良かった。
    これからの円安は、いよいよ正念場だと思っています。

    40年近くの円高進行の過程で輸出産業に訪れたことが、
    これから輸入産業に訪れるという覚悟をしています。
    ファッション産業は円高に寄り添ってきました。
    その構造を変えていかないといけません。
    我々のような問屋、商社がどれだけ頑張れるかにかかっていると思っています。
    ファッション産業のために、日本の消費者のために、
    ものを作り続けることができるかどうかを問われる局面になるのではないかと思います。
    今の円安傾向を一過性のものととらえない方がいいと思います。

    -中国内販は。

    中国内販は10年、20年ぐらいの単位で考える必要があります。
    中国人営業員をどれだけ育てることができるかが重要です。
    1世代だけでは無理で、3世代、4世代目ぐらい、先輩後輩の関係が3層ぐらいになった段階で
    ようやく花開くのではないかなと思っています。

  • 繊維ニュース 2014年10月23日

    瀧定名古屋
    専用縫製ライン増強

    ミャンマーで7から11へ


    瀧定名古屋の紳士服部は、ミャンマーとインドネシアで、
    同社専用縫製ラインの増強を進めている。
    中国に確保している専用縫製ラインが、
    「従業員が集まりにくくなっているため縮小せざるを得なくなっている」(岩田政治専務)
    ことに対応した措置だ。

    同部は1年前まで、専用縫製ラインを中国に13ライン(6社)確保していた。
    これが現在、10ライン(4社)に減少している。従業員の確保難が要因だ。
    これを補完するために、ミャンマーとインドネシアで増強を図った。
    ミャンマーの専用縫製ラインは、1年前の7ライン(3社)から、
    来年には11ライン(5社)へ増える。
    インドネシアでは3ライン(1社)から6ライン(2社)へ増えた。
    ベトナムとカンボジアにも専用ラインを持つが、これはそれぞれ7ライン(4社)、
    5ライン(1社)のままで変化していない。
    バングラデシュの2専用ライン(1社)はゼロになった。

    同部が扱う衣料のうち、スーツについては中国縫製が依然として多く、55%を占める。
    現在、中国、インドネシア、カンボジアで縫製しているが、
    中国の縫製ラインは4ラインで、1年前と同じ。
    カンボジアも1ラインで、変化していない。
    ただ、インドネシアの縫製ラインは、これまでの1ラインから2ラインへ増えた。

    スーツ同様コートも、中国縫製の方が多く、60%を占める。
    ただ、パンツやカジュアル衣料については、東南アジア縫製が99%に達している。
    ジャケットも70%が東南アジア縫製だ。
    パンツは、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、インドネシアで縫製しており、
    コスト上昇でベトナム縫製が減少し、インドネシア、
    カンボジア縫製が増える方向にあるという。
    カジュアル衣料は、ミャンマー縫製が拡大しつつある。
    「婦人服の縫製と絡めることも可能」なため、同国を非重衣料の主要縫製拠点にする方針だ。

  • 繊研新聞 2014年10月29日

    ハイブリッドタイプの問屋目指す瀧定名古屋

    商品別に産地・工場使い分け
    服地部門は効率化

    瀧定名古屋が商社機能を合わせ持つ問屋として、物づくり、仕入れ、
    販売で新たな機能構築を進めている。
    物づくり、差別化商品を生み出す企画力、在庫能力、品質・納期の安定などで、
    ハイブリッドタイプの問屋業を目指す。

    先駆的な組み立て

    グローバル生産の広がりとして注目されるASEAN。
    そこで先駆的な組み立てを行い、生産・供給体制を整備したのが紳士服部門。
    同部門は、中国の生産コスト上昇と労働力不足を受けて、
    いち早くASEAN生産拠点の整備を始めた。
    先鞭をつけて構築した生産拠点はベトナム、ミャンマー、インドネシア、カンボジアなど。
    アイテムに応じて生産国・縫製工場を使い分けている。
    ここにきて強化しているのが検品体制。
    ASEANでも最適生産を行える縫製工場と取り組んでいるが、それでも対日生産に熟知した
    中国工場とは違って、国情や人材の質などから生産効率の悪さ、
    品質・納期の問題に直面するケースが多いとする。
    この課題の克服を目指して、工場検品と自社検品のシステムを組み合わせ、
    不良品出荷を水際で抑えるとともに、品質・納期の安定化を目指している。
    また取り組み先縫製工場のデータ分析を行い、このデータを当該の縫製工場に
    フィードバックして改善を図るなどの対策を推し進めている。
    他方で、発注側の日本サイドの意識改革も行っている。
    対日生産で手なれている中国生産とは違う国情をにらみ、
    縫製仕様書やパターン作り、生地と副資材のセットなどで分かりやすく工夫。
    発注から縫製、検品・出荷まで滑らかに進める仕組みづくりを進めている。

    グローバル化に対応

    一方、婦人服地部門が進めているのは、仕入れ・物づくりと
    販売の両方に気を配った体制作りだ。
    同部門が主力にしている感性・品質ともに高いテキスタイルの仕入れ・物づくりは、
    テキスタイル生産・調達のグローバル化に伴って、管理の難易度が高まっている。
    その対策の一つが業務の効率化だ。
    社内にあったサンプル生地倉庫の機能を外部の倉庫会社に移し、
    コンピューター管理によって自動的に品番を感知し着分生地見本を
    スムーズに入手する体制に移行した。
    一定のコストはかかるとしながらも「煩雑だったサンプル反探しや
    着分請求への対応にかかる時間を無くした結果、顧客との商談、それに仕入れ先への訪問に
    時間を割くことが出来るようになった。この選択と集中の効果は高い」と強調する。
    国内テキスタイル産地の紡績、機屋、染色整理などに、
    社員を研修として派遣する制度も軌道に乗ってきている。
    「座学に製造現場を目で見て理解する実習を組み合わせることで、
    物づくりについての知識を蓄積させる」というのが狙いだ。
    業務の効率化だけでなくマンパワーの能力向上によって、必要とされる問屋機能を果たしている。

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